専用サーバーやVPS、クラウドサーバーの違いを比較!選び方のポイントなどもわかりやすく解説

共用サーバーやクラウドサーバー、VPSサーバーとの違い、専用サーバーの特徴や選ぶ際のポイントを解説しています。その他、プロによる運用や保守のサポートプランやトラブル時の電話サポートなどのサービスも解説。

最近ではサーバーを自社で設けず、レンタルサーバーを活用する企業が増えています。実際に今お使いのサーバーが本当に用途にあっているのか、おすすめされたサーバーで良いのかなど、疑問に思ったことはないでしょうか。

この記事では、専用サーバーのメリットデメリットを通して、選定する際のポイントをご紹介。また、他サーバーとの比較について詳しく解説します。

専用サーバーとは

専用サーバーとは、1台の物理的なサーバーをユーザーが独占して利用できるサービスです。例えると、一戸建て(一軒家)を借りるようなイメージです。一戸建ての住居は、他人となにかを共有することなく、トイレや広いキッチンなど、生活に必要な設備はすべて個人で自由に使えます。また、玄関を入ればリビングや寝室など複数の部屋が用意されています。

同じように専用サーバーはメモリーやCPUなどを自社や個人で占有できるため、高負荷がかかるような環境でも安定して運用できます。他ユーザーからの影響を受けることなく、安定した通信環境で利用可能です。

専用サーバーの選び方のポイント

ここでは、専用サーバーを選ぶ際のポイントについて紹介します。
主に、以下の5つがポイントとなります。

  • マネージドサーバーかどうか
  • サポート体制は充実しているか
  • ディスクの容量は十分か
  • データ転送量に上限はあるか
  • マルチアカウント管理が可能か

マネージドサーバーかどうか

マネージドサーバーとは、サーバーの管理や運用をサービス提供会社が代行するプランの付与されたレンタルサーバーのことです。

マネージドサーバーのメリット

マネージドサーバーの主なメリットは、以下のとおりです。

  • 手間を削減した分、本業に集中できる
  • エンジニアの人件費を削減できる

サーバーの管理や運用には、専門的な知識を持ったエンジニアが必要となります。しかし、マネージドサーバーを活用することで、エンジニアのリソースを他の業務にあてることが可能となります。

マネージドサーバーのデメリット

対して、デメリットとしては以下が挙げられます。

  • 外注コストがかかる
  • 専門的な知識を蓄積できない

エンジニアの人件費を削減できる一方で、マネージドサーバーを契約することで運用コストが上がってしまいます。また、自社にサーバーの管理や運用におけるノウハウが蓄積されない注意点があります。

マネージドサーバーが向いている企業・人

したがって、以下のような状況の企業にはマネージドサーバーがおすすめです。

  • 社内にサーバーについて専門的な人材がいない
  • 運用や保守で困ったときにプロに対応して欲しい

自社の状況を見極めて、マネージドサーバーを活用するか選択しましょう。

サポート体制は充実しているか

サポート体制の充実度も重要な選定ポイントです。外部からのサイバー攻撃や自然災害など避けられないトラブルもあるため、さまざまな事象においてサポート体制が整っているサービスを選定する必要があります。
サーバー上で運営している自社サービスにトラブルが発生して自力で解決できないときは、運営会社へ問い合わせることで解消できるかもしれません。問い合わせ方法は、電話やメール、問い合わせフォームやチャットがあります。電話での技術対応をサポートしていないサービス提供会社も多いため、電話対応がサポートに含まれているかどうかは事前に確認が必要です。

なおサポート体制は、24時間365日で受付を対応しているかなど、サービス提供会社によって対応時間が異なるため、自社サービスにマッチしたサービスを選定しましょう。

ディスクの容量は十分か

ディスク容量についても、選定するうえでは重要なポイントです。専用サーバーで示されるディスク容量には「Web領域」と、「メール領域」の2種類があります。
Web領域は、Webサイトに関連するデータを置くための領域です。HTMLファイルを始めとした画像ファイルなどもこの領域に保存されます。

メール領域とは、受信したメールを保管する領域です。各メールユーザーは、サーバーのメール領域からメーラーで手元にメールを受信することになります。メール領域はWeb領域以上に容量を使用するため注意が必要です。大企業がメールサーバーとして使用する場合、メールの数が膨大になるからです。従業員が多い大企業ほど、それだけ大きな容量が必要となってきます。

ディスク容量は、個人のブログやホームページの運営であれば10GB程度あれば足りるでしょう。例えば、ブログ1記事に対して4~5枚程度の画像を載せたとしても、合計サイズは1MB程度となります。毎日3年近く記事を作成して1,000記事の投稿をしたとしても、やっと1GBに到達するほどです。

法人での利用は、約300GBを備えていることが多いです。容量を多く使用しているのはメール領域で、最近はメールで重たい画像を送信することも増えているため、法人が使用するレンタルサーバーでのディスク容量は大容量を契約するケースが多いです。例えば、社員数とメール容量の関係を算出してみると、メールアカウントごとの容量を300MBで制限したとします。社員を100人と想定すると、300MBx100人で30,000MB=30GBとなります。その後、社員数も増えれば必要な容量も増えるため、その10倍ほどの十分なディスク容量の確保が必要でしょう。

データ転送量に上限はあるか

データ転送量は、上限が設定されていないサービスを選定しましょう。Webサイトへのアクセスが集中すると、比例して転送量が多くなるため、サーバーへの負荷を軽減するため、転送量に制限をかけるサービスも多くあります。データ転送量の上限が設けられている場合、制限をオーバーしてしまうと503エラーなどが発生し、ユーザーがWebサイトを閲覧できない状態を招いてしまうかもしれません。

専用サーバーのような高スペックを必要とするサービスを提供するケースでは、データ転送量の上限を設定していないサービスを選定しましょう。

マルチアカウント管理が可能か

マルチアカウント管理が可能であることも、専用サーバーを選定する際の重要なポイントです。マルチアカウント機能とは、Webサイトごとや、管理者ユーザーごとにそれぞれ権限設定ができる機能を指します。複数のWebサイトを運営している企業では、1人でサーバーを管理するにはとても煩雑なためミスやトラブルを招きかねません。複数人で管理をすることによって、安定したサーバー運用を実現します。

専用サーバーの活用において複数のWebサービスを運営する際は、マルチアカウント管理が可能であるサービス選ぶ必要があります。

専用サーバーのメリット

ここからは、専用サーバーのメリットについて解説します。専用サーバーのメリットは主に以下のとおりです。

  • 他のWebサイトの影響を受けにくい
  • 豊富なリソースを独占できる
  • カスタマイズ性が高い

専用サーバーは、共用サーバーと比べて他のWebサイトの影響を受けにくい点が挙げられます。共用サーバーは、同じサーバー内で1日のアクセス数が極端に多いサイトがあった場合、自社のサイトへアクセスできなかったり、動作が遅延してしまったりという悪影響が及ぶ危険性があります。しかし専用サーバーであれば、専有してサーバーを活用できるため、他のユーザーからの影響を受けません。

また専用の領域を所有できるため、独自のニーズに合わせて、OSやミドルウェアなども自由にカスタマイズできることが利点です。仮に独自のセキュリティポリシーを適用しなければならない場合、共用サーバーでは実現できないケースがあります。しかし専用サーバーであれば、独自のポリシーに合ったカスタマイズが可能です。また物理サーバーをまるごと利用できるため、豊富なリソースを独占できるメリットもあります。

専用サーバーのデメリット

ここでは、以下にあげる専用サーバーのデメリットを紹介します。

  • 初期費用、月額費用が高額
  • 申込みから利用開始するまでに時間がかかる
  • 管理・運用の手間がかかる

専用サーバーのデメリットとして最初に挙げられるのは、費用が高額であることです。ハイスペックな物理サーバーを1台独占して利用するため、初期費用は十数万円以上、月額費用も数万円必要となります。

申込みから利用開始まで時間がかかることもデメリットになりえるでしょう。サービス提供会社において物理サーバーを新たに用意するため、設定や動作確認といった作業が発生し、実際にサーバーが利用できるまでにはある程度の時間がかかります。目安として申込みから1~30日間の期間を提示しているサービスもあります。したがって、サーバーの導入には余裕をもって計画を立てましょう。

また専用サーバーは、自身で管理や運用をする必要があります。そのため、専門知識を持ったエンジニアがいなければ、サーバーの構築や運用が難しいと感じるかもしれません。その場合、マネージドサーバーを契約することでサービス提供会社が管理・運用を代行してくれます。スキルの定着に投じる予算や管理者のリソースがない場合は、こちらを活用することで解消できます。

専用サーバーと共用・クラウドサーバー・VPSを比較

ここでは、専用サーバーと他のサーバーのメリット、デメリットを表で比較して解説します。

メリット デメリット
専用サーバー
  • 他のWebサイトの影響を受けにくい
  • 豊富なリソースを独占できる
  • カスタマイズ性が高い
  • 初期費用、月額費用が高額
  • 申込みから利用開始するまでに時間がかかる
  • 管理・運用の手間がかかる
共用サーバー
  • 低コストで管理、運用ができる
  • 専門的知識が無くても利用可能
  • 申込みから導入までがスピーディ
  • カスタマイズ性に欠ける
  • 他のWebサイトによる影響を受けやすい
  • 共有するユーザーの影響を受けるリスクがある
クラウドサーバー
  • 使用した分だけのコストに抑えられる
  • 必要な機能、リソースだけ拡張できる
  • 申込みからスピーディに導入できる
  • インターネット環境の影響を受けやすい
  • 障害対応を提供会社へ委ねることになる
  • 長期的に見るとコスト高になるケースも
VPS
  • 他ユーザーと領域が分かれているためリソースの影響を受けにくい
  • コストを低く抑えられる
  • カスタマイズが自由にできる
  • 物理サーバーに比べパフォーマンスは高くない
  • 物理サーバーほどの自由度はない

共用サーバーは、コストを抑えて、専門的な知識を持っていない方におすすめのサーバーです。ブログや一般的なホームページを運用するような高スペックを求めず、契約からスペック変更を必要としない用途に向いています。
クラウドサーバーは、利用した分だけ料金が請求されるサービスのため、一時的に利用したい人に合ったサービスです。比較的自由にカスタマイズできるため、自社の用途に合わせたサーバーの環境構築を求める企業に向いています。VPSは、月々のランニングコストをおさえ、共用サーバーでは求める環境を構築できない場合に向いています。OSレベルの設定や、独自のアプリケーションを使用したい際にVPSを活用するケースが多いです。

専用サーバーは、これらのサービスでは実現できないような、大規模なECサイトの構築や運営、大企業の専用のメールサーバー、アプリケーション開発の環境など、高いスペックを求められる用途での利用に向いています。

まとめ

専用サーバーは、物理サーバー1台をユーザーがまるごと専有できるサービスです。高いスペックと充実したサービスを備えているぶん初期費用と月額費用は他に比べてやや高額ですが、それだけ豊富なリソースを独占できるメリットがあります。

サーバーの管理や運用は自身で行う必要があるものの、マネージドサービスを契約すればサービス提供会社が代行してくれます。heteml MAXの提供するマネージド専用サーバーは、共用サーバーのスペック・機能不足や運用管理のリソース確保に悩む企業に、特におすすめのサーバーです。専用サーバーの導入を考えている場合は、ぜひ検討してみてください。

GMOペパボ株式会社の「heteml MAX(ヘテムルマックス)」は、国内最高スペックのマネージド専用サーバーです。サーバー全体の管理者権限と特定サイトの担当者を割り当てられる「マルチアカウント機能」をはじめ、データ転送量無制限、自動バックアップなどの多様な機能を搭載しています。

サーバーの運用・監視業務をまるっとプロに任せることができ、さらに専門スタッフによる無料の電話サポート付きのため、安心してサーバーをご利用いただけます。共用サーバーよりも自由度が高く、快適な高速通信と万全のサポート体制を備えたレンタルサーバーをお求めの方は、ぜひこの機会に「heteml MAX(ヘテムルマックス)」をご利用になってみてはいかがでしょうか。

マネージド専用サーバーheteml MAX バナー

マネージド専用サーバー heteml MAX

前の記事へ

次の記事へ

マネージド専用サーバーheteml MAX

記事一覧

サーバーの種類

サーバーの選び方